新聞をはじめから読んでいくと、まず、「昨日のニューヨーク外国為替市場」というのがあり、
その後に「昨日のロンドン外国為替市場」という記述に出くわしたりします。これは読み手に間違った認識を与える危険性があります。
たとえば、ロンドン外国為替市場の流れを受けてニューヨーク外国為替市場があるのですが
(実際には取引時間帯は一部が重なっています)、「逆に読む」ということは時回系列の反対を読んでいくことになってしまいます。
また、ロンドン時間に3円円安になった後、ニューヨーク市場で1円50銭の円高方向への戻りがあったとします。東京のみで比べると、海外からバトンタッチされたときのレートは1円50銭円安になっていますが、内容的には、3円円安の後に1円50銭円高になって、差引1円50銭の円安だということになります。
このときのテレビのニュースなどでは「海外市場の流れを受けて、東京市場も円安になった」
という言い方をしますが、現場の為替ディーラーはそのようには感じていません。「3円円安の後、1円50銭円高になっている」と認識します。目先の流れは円高です。「海外市場の流れを受けて円安」という認識は間違いなのです。
外国為替相場の場合、本日の東京市場と前日の東京市場だけを見比べることは意味がありません。株式市場などと違って、外国為替市場では世界中でドルや円という同一の対象物を取引していますので、この点は注意する必要があります。